8年前に壮絶な脱ステロイドを経験しました。
「脱ステして良かったな」と思える点もありますが
これから脱ステを考えている方には
脱ステは絶対にお勧めできません。
今回の記事では
脱ステ経験者の私が脱ステを勧めない4つの理由について書きます。
脱ステを勧めない4つの理由
①肌の状態が極限まで悪くなる
アトピーの原因の1つとして、炎症を抑える役割のある「副腎皮質ホルモン」が上手く分泌されないということがあります。
ステロイドは副腎皮質ホルモンの代わりをする薬ですが、ステロイドを塗りすぎてしまうと、自分の体が副腎皮質ホルモンを出すことを忘れてしまいます。
ステロイドを長期間使用した後にステロイドを突然止めてしまうと、体の中で副腎皮質ホルモンの不足が起き「ステロイド離脱症状」が起こります。
ステロイド離脱症状が起こると、肌に異常なまでの酷い炎症が出ます。
炎症はステロイドを塗っていなかった箇所にも広範囲に出る上、肌全体を覆う炎症は壮絶に痒くて痛いです。
②体が怠くてしょうがなくなる・無気力になる
肌全体に吹き出る炎症の症状のせいなのか、それともステロイド離脱症状のせいなのか。
脱ステ後は、体がものすごくだるくなります。
私もステロイド離脱症状が1番酷かった時は、1日中ベッドに横になっていました。
また炎症のせいで体全体が動かしずらくなる(体を動かすと皮膚が引きつる・切れる)ので、それが嫌で何もやる気が起きなくなります。
体がだるい・体を動かすのが辛い上にその酷い状態に対して成す術がないので、無気力状態にも陥ります
③まともな社会生活を送れなくなる
脱ステをすると肌全体にアトピーが現れて、痒くて痛くて辛い思いをすることになりますが
それよりも何よりも見た目がものすごい事になります。
よく言って、90歳のおばあちゃん。
悪く言って、ゾンビ。
こちらの記事に脱ステ中の写真を載せていますが
脱ステ中の実際の肌の症状は、写真で見るよりも数倍酷かったです。
仕事や学校に行くのにも当然差し支えますし、最悪辞めなくてはならなくなるかもしれません。
もしどこかの山奥で1人で住んでいるのならいいですが、そんな人なかなかいないですよね。
脱ステをするということは、まともな社会生活が送れなくなることを意味します。
④脱ステでアトピー自体が治るわけではない
アトピーに使っていたステロイドを止め、壮絶な脱ステを終えたところでアトピー性皮膚炎自体が治るわけではありません。
ステロイドへの依存はなくなるかもしれませんが、元々のアトピーが酷いのであればまたその元のアトピーに悩まされるだけです。
アトピー性皮膚炎という病気には完治の方法がまだ見つかっておらず、治療法として皮膚科で提示されるのはほとんどの場合対症療法であるステロイドのみです。
もしステロイド以外の方法でアトピーを軽減させることが出来ないのであれば、結局ステロイドに頼らざるを得ないこととなりステロイド依存に逆戻りです。
まとめ
今回の記事では
脱ステ経験者の私が脱ステを勧めない4つの理由について書きました。
①肌の状態が極限まで悪くなる
②体が怠くてしょうがなくなる・無気力になる
③まともな社会生活を送れなくなる
④脱ステでアトピー自体が治るわけではない
①~③まではつまり、あなたのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が地の底まで落ちるということを意味します。
クオリティ・オブ・ライフ(英: quality of life、QOL)とは、一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。
引用:Wikipedia
QOL(クオリティ・オブ・ライフ)とはつまり生活の質のことです。
QOLには身体・精神の健康が欠かせませんが、脱ステをするあなたの身体の健康が激しく害され、QOLなんて言葉がウソのような生活を送ることになります。
まともに動くことも出来なくなり、その見た目から社会活動にも参加できなくなります。
最後に
私は結果だけ見ればステロイド依存を克服し、何とか脱ステを乗り越えることが出来ましたが、それでも経験上これだけは言えます。
脱ステなんて、人間がするもんじゃない。
脱ステは、とにかく辛いなんてものではありません。
地獄。
たぶん一番地底の深いところにある、地獄。
遅かれ早かれステロイドを減らしていくことは必要だとは思いますが
絶対に急にステロイドを止めないでください。
おわり!